先進医療とがん治療②

現在(平成27年2月)、107種類の治療が先進医療として認定されています。
その内、がんの治療に有効であるとして注目されているのが、陽子線治療と重粒子線治療です。
どちらも、副作用が少なく、治療効果が高いと言われているのですが、費用がかなり高いのが難点です。
厚生労働省の中央社会保険医療協議会の資料を基に計算すると、陽子線治療には約264万円、重粒子線治療には約309万円がかかっています。

 

先進医療の状況

技術名 1件当たりの先進医療費 平均入院期間 年間実施件数
陽子線治療 2,635,433円 12.5日 2,916件
重粒子線治療 3,086,917円 14.6日 1,639件

(厚生労働省 中央社会保険医療協議会「平成26年6月30日時点で実施されていた先進医療の実績報告について」より筆者算出)

 

生命保険会社の保険商品である医療保険にオプションで付け加えられている、先進医療特約は、この治療費を賄うためのものです。
先進治療を受ける場合に限り、1,000万円までなどを上限として、治療費が保険金として出るようになっています。
全額自己負担で高額な先進治療の治療費も、この特約に加入していれば賄うことができます。

ただ、この先進治療はどこでも行っているわけではありません。
平成27年2月現在で、陽子線治療は筑波大学附属病院など10施設、重粒子線治療は兵庫県立粒子線医療センターなど4施設のみとなっています。
そのため、治療を受けられる人の数は、がん患者全体から見ればごくわずかです。
また、すべてのがんに有効なわけではなく、患者数の多い胃がんや血液のがんと言われる白血病などには用いられません。
そのため、がんとなった場合でも先進医療特約が役立つとは限りません。

しかし、陽子線治療や重粒子線治療を行う医療機関は徐々に増えています。
将来的には今よりも実施件数が多くなることが期待されています。
そうなれば、先進医療特約による保険給付も増えてくるでしょう。
最終的には、安心感と費用の兼ね合いでの判断となりますが、それほどの負担増にならないのであれば、将来への安心料と考えることもできます。

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