ひきこもりのライフプラン④

次は、国民年金の受給状況です。(「ひきこもりのライフプラン③」の続きです。)
これは、親の年金受給ではなく、本人の受給の問題です。
子供本人が老後に年金を受給するためにも、国民年金保険料の納付は必要不可欠です。
国民年金保険料を払っていないと、将来に本人が老齢基礎年金を受給できません。
最低25年以上となっている受給要件は、消費税が10%に引き上げられると同時に、受給要件が最低10年以上に引き下げられます。
しかし、10年程度の納付では、将来受け取る年金額が少なくなりますので、できるだけ納付を続けたいものです。

本人に収入がないので、親が代わりに払わなければならないのか、という問題があります。
まずは国民年金保険料の免除申請をしてみるのがよいでしょう。
ただ、本人だけでなく、世帯主の収入も審査の対象となります。親が働いている場合はもちろん、ある程度の年金を受け取っている場合も免除とならない可能性があります。
その場合は、親が払わざるをえませんが、子供の将来を考えると、ある程度の負担はいたし方がないでしょう。

国民年金には、老後に受け取る年金だけでなく、障害のある人が受け取る障害年金もあります。
障害年金が受給できるとなると、ライフプランはかなり楽になります。
国民年金の1つである障害基礎年金は、障害等級1級または2級であれば、65歳になるまで受給できます。
年金の金額は、障害等級1級が983,100円、2級が786,500円です。
障害年金を受け取るには、精神病としての医師の診断が必要です。
単にひきこもりというだけでは、障害年金は受け取れまず、「統合失調症」「発達障害」「躁うつ病」で、日常生活が送れない程度が必要です。
なお、障害年金の受給要件には、初診日から1年6ヵ月経過していること、初診日のまでの年金加入期間の3分の2以上、年金保険料を払っていること(または、直前1年間に未納がない)などの条件が必要です。
それだけに、国民年金保険料を払っておくことは重要です。

最後のポイントは、親子の年齢差と子供に遺せる資産の金額です。
親子の年齢が近い方が、親が他界した時点での子供の平均余命(あとどれくらい生きるか)は少なくなります。
その期間を親の遺した資産を少しずつ取り崩して生きていくのですから、年齢差が近い方が安心です。
ひきこもりの子供本人だけの生活費は、それほどはかかりません。
しかし、それでも親としては心配です。
今の家から生活水準を抑え、できるだけ多くの資産を遺しておきたいものです。
ただし、親自身も老後に介護や医療など、費用が必要になります。
その分はきちんと分けて考えておく必要があります。
また、親としてはひきこもりの子供の将来が心配ですが、その子ばかりに遺産を残しては、兄弟姉妹での相続争いが起きかねません。
親亡き後は兄弟姉妹が本人の世話をすることにもなりますので、遺産分割の割合を考え、遺言書を遺すなどの工夫が必要です。

また、親の遺した財産を、本人が少しずつ取り崩していくことができるように、生命保険信託や成年後見制度の利用なども検討したいところです。

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