- 国民年金保険料
国民年金保険料は、会社員や公務員などのお勤めの人以外の人が、毎月払います。金額は、基準となる金額に名目賃金の上昇を加味して決まります。基準となる金額は2019年度から17,000円で変わりませんが、2年前の物価と過去3年間の賃金の状況を反映して変わります。
国民年金の保険料=前年の国民年金保険料×物価変割合×実質賃金変動割合
※変動割合は、前年を1.000として当該年の水準を表した数値です。
今年度(2023年4月~2024年3月)は、月額16,520円(年額19万8,240円)です。昨年度に比べて、月額70円(年額840円)の値下げです。2021年の物価上昇率は▲0.2%、2018年~20年の実質賃金上昇率も▲0.2%でしたので、次の計算式となります。
16,590円×0.998×0.998=16,523円⇒16,520円(10円未満四捨五入)
保険料を2年分まとめて払う割引制度がある関係で、来年度(2024年度)の金額までが既に決まっています。2024年度は月額16,980円(年額20万3,760円)となり、月額460円(年額5,520円)の値上げとなります。2022年の物価上昇率が2.5%、2019年~21年の実質賃金上昇率が0.3%でしたので、次のように計算されました。
16,520円×1.025×1.003=16,983円⇒16,980円(10円未満四捨五入)
そのため、近年にない大幅値上げとなり、年額ではとうとう20万円を超えてしまいました。払えなくなる人が増えるのではないかと心配です。
|
|
月額 |
年額 |
|
2020年度(R2.4-R3.3) |
16,540円 (+130円) |
19万8,480円 (+1,560円) |
|
2021年度(R3.4-R4.3) |
16,610円 (+70円) |
19万9,320円 (+840円) |
|
2022年度(R4.4-R5.3) |
16,590円 (-20円) |
19万9,080円 (-240円) |
|
2023年度(R5.4-R6.3) |
16,520円 (-70円) |
19万8,240円 (-840円) |
|
2024年度(R6.4-R7.3) |
16,980円 (+ 460円) |
20万3,760円 (+ 5,520円) |
- 国民健康保険料
国民健康保険には、自営業者や無職などお勤めではない人が加入します。自治体によって、「国民健康保険料」としているところと「国民健康保険税」としているところがありますが、どちらも同じです。自治体によって、金額も計算方法も違います。計算方法は以下部分の合計金額になります。
|
|
所得割額 |
均等割額 |
資産割額 |
平等割額 |
|
医療分保険料 |
基準総所得金額×5~10% |
2~4万円×家族人数(含む子供) |
固定資産税額×10~30% |
1世帯当たり1~3万円 |
|
後期高齢者支援金分保険料 |
基準総所得金額×0.5~3% |
0.5~2万円×家族人数(含子供) |
固定資産税額×2~10% |
1世帯当たり5,000~1万円 |
|
介護分保険料(40~64歳) |
基準総所得金額×0.5~3% |
0.5~2万円×40~64歳の人数 |
固定資産税額×2~10% |
1世帯当たり5,000~1万円 |
資産割額、平等割額は、設けていない自治体も多い。
「所得割額」は収入に応じて、「均等割額」は家族の人数(介護分保険料だけは40~64歳)に応じてかかります。さらに、固定資産に応じて「資産割額」、世帯ごとに均等額を「平等割額」として計算している自治体もあります。なるべく〝平等に〟という工夫ですが、複雑になってしまう点は否めません。世帯単位で計算され、6~7月頃に世帯主に対して請求が送られます。翌年の3月まで、9~10回に分けて納付します。
「医療分保険料」「後期高齢者支援金分保険料」「介護納付金分(40~64歳のみ)」に分けて、計算されています。「介護分保険料」は40~64歳の家族がいなければ対象となりませんが、「医療分保険料」と「後期高齢者支援金分保険料」はすべての世帯が対象となります。子供も均等割額の対象です。
具体例で東京都世田谷区と神奈川県横浜市を比較します。
例;夫(45歳)総所得330万円、妻(38歳)パート収入130万円(総所得65万円)、子(12歳と9歳)所得なし。
東京都世田谷区
医療:(330万-43万)×7.17%+(65万-43万)×7.17%+45,000×4人=401,553円
支援:(330万-43万)×2.42%+(65万-43万)×2.42%+15,100×4人=135,178円
介護:(330万-43万)×2.30%+16,200×1人=82,210円
合計618,941円(月額51,578円)
横浜市
医療:(330万-43万)×7.85%+(65万-43万)×7.85%+36,640×4人=389,125円
支援:(330万-43万)×2.45%+(65万-43万)×2.45%+11,580×4人=122,025円
介護:(330万-43万)×3.00%+15,490×1人=101,590円
合計612,740円(月額51,062円)
国民健康保険料の金額は、自治体によって異なります。以前は、国民健康保険の運営は市区町村でしたが、今は都道府県と市区町村が合同で運営するようになっています。かつては自治体の判断で、市などの財政で国民健康保険の財政を補填することができましたが、そのような独自の施策は難しくなりました。都道府県内では金額が統一されるように、徐々にサヤ寄せされてくると思われます。
- 後期高齢者医療保険料
75歳以上の人は、お勤めであってもそうでなくても、後期高齢者医療保険に加入します。保険料は都道府県で決まっており、2年ごとに金額が変わります。今年度(2023年)は変更の年ではありませんので、昨年度と同じ金額が継続されます。
金額は、世帯単位で金額が決まるようになっており、「均等割」の部分は、75歳以上の人数を掛けます。同じ家族でも、75歳未満の人は、国民健康保険や健康保険に加入しており、後期高齢者医療保険の対象ではなく、人数に含めません。夫婦でも年齢によってまったく別の保険制度になるわけです。保険料は、原則として年金から天引きされます。
下の表は、厚生労働省が公表している全国平均の金額です。金額は1人世帯として算出しています。
|
|
保険料率(規定) 所得割+均等割 |
1人当たりの平均額 (年額) |
1人当たりの平均額 (月額) |
|
2016-17年度 |
9.09%+45,289円 |
69,424円 |
5,785円 |
|
2018-19年度 |
8.81%+45,116円 |
71,492円 |
5,958円 |
|
2020-21年度 |
9.12%+46,987円 |
76,764円 |
6,397円 |
|
2022-23年度 |
9.34%+47,777円 |
77,663円 |
6,472円 |
- 介護保険料
40歳から介護保険制度の被保険者となり、介護保険料を支払うことになります。ただ、64歳までは、国民健康保険料または健康保険料として支払いますので、「介護保険料」として支払うのは、65歳以上の人となります。年金から天引きされます。介護保険を管轄している広域連合によって異なりますが、市区町村ごとと考えてよいでしょう。
3年ごとに改定となり、2021年度に改訂された金額が、今年度まで続きます。
|
|
|
基準額の平均(月額) |
同左(年額) |
|
2009-11年度 |
第4期 |
4,160円 |
49,920円 |
|
2012-14年度 |
第5期 |
4,972円 |
59,664円 |
|
2015-17年度 |
第6期 |
5,514円 |
66,168円 |
|
2018-20年度 |
第7期 |
5,869円 |
70,428円 |
|
2021-23年度 |
第8期 |
6,014円 |
72,168円 |
※基準額は、「本人が住民税非課税で、本人の年金収入額と合計所得金額の合計が80万円を超え同一世帯に住民税課税者がいる方」の保険料です。ここを基準として上下に、15段階程度の保険料が設定されます。
2023.4.8記

