妊娠中の妊婦健診には公的な助成があり、出産に対しては健康保険から出産育児一時金が支給されます。そして、切迫早産などの異常妊娠の対応は健康保険の対象となっています。しかし、それでも自己負担がかからないわけではありません。医療費の自己負担はもちろん、医療費以外の部分でもいろいろと費用がかかってしまうものです。まだ貯蓄が十分ではない若い夫婦にとっては、小さな負担ではありません。
一方、妊娠中や出産前後は母子ともに医療的なリスクが高くなります。それだけに、その間は民間の生命保険会社が扱う医療保険への加入が難しくなります。加入できたとしても、保険加入時に妊娠している場合は、その妊娠・出産に伴うリスクは保険の対象外となっている商品も少なくありません。
それでも最近では、「インターネットでの申し込み限定」にすることによって、妊娠中も加入が可能な保険が登場するようになりました。その中で今回は、〝妊娠中でないと加入できない〟「妊娠・出産保険」をご紹介いたします。
- 太陽生命「太陽生命ダイレクト スマ保険 出産保険」
- 加入対象:妊娠21週(約4.8ヶ月)まで
- 保険期間:2年間
- 保障内容①:妊娠・産後うつ、重症型妊娠高血圧症候群と診断⇒最高5万円の一時金(産前産後ケア給付金)
- 保障内容②:がん、急性心筋梗塞、脳卒中と診断⇒最高100万円の一時金
- 保障内容③:満期保険金を最高50万円まで設定可能
- 保険料:例30歳、妊娠10週、産前産後ケア給付金2万円、三大疾病給付金40万円、満期保険金2万円のケースで、月額1,432円
- アイアル少額短期保険「ママと赤ちゃんの医療保険 ディアベビー」
- 加入対象:18~44歳(妊娠週数の制限はなし)
- 保険期間:1年間(「女性向け医療保険」として更新可能)
- 保障内容①入院給付金:日額3,000~1万円…一般の病気やケガは入院3日目~、異常妊娠や異常分娩は入院10日目~、赤ちゃんの入院は入院10日目~
- 保障内容②:三大疾病手術一時金5~20万円
- 保障内容③:女性特定手術一時金5万円
- 保険料:月額1,170~3,800円
- 特徴:2年目以降は「女性向け医療保険」として自動更新。妊娠の連絡をすると、その後1年間は「妊娠中の女性のための保険」に変更される。
- ニッセイプラス少額短期保険「ママとこどもの1000daysほけん」
- 加入対象:18歳以上で妊娠中(妊娠週数の制限はなし)
- 保険期間:1年間。最大3年間(1,095日)まで更新可能
- 保障内容①:切迫流産、乳腺炎の診断⇒一時金2万円
- 保障内容②:子どもの入院 日額3,000円(最大30日)
- 保険料:月額750円(一律)
- スマートプラス少額短期保険「母子保険はぐ」
- 加入対象:妊娠19週6日(約4.5ヶ月)まで
- 保険期間:1年間(「子どもの医療保険」として子ども19歳まで更新可能)
- 保障内容①:入院給付金;日額8,800円
- 保障内容②:手術一時金;2万円、通院一時金;2万円
- 保障内容③:子どもの入院;0歳時2,800円/日、1~4歳時12,300円/日
- 保障内容④:子どもの手術一時金;0歳時1万円、1~4歳時7万円
- 保険料:月額950円~4,950円
- ジャパン少額短期保険「子育てシェアリング-子育て支え合い保険-」
- 加入対象:妊娠中に加入申し込みをするが、保険期間と保険料は出産後から。
- 保険期間:出産後1年間(最大3年まで更新可能)
- 保障内容①:産後うつ;一時金50万円
- 保障内容②:2人目以降の不妊治療;一時金30万円(2年目以降)
- 保障内容③:お子様の発達障害;一時金30万円(2年目以降)
- 保険料:1年目は月額0~2,000円、2年目からは月額0~7,600円
- 1年目は、1歳未満の加入者の保険適用費用を賄う。2年目以降は、1歳以上の加入者の保険適用費用を賄う。それぞれ適用者がいない月は保険料が0円。
※保障内容は、主なものを挙げています。保険料は主なケースを記載しています。正確な記載ではない場合がありますので、具体的には各保険会社にご確認ください。
いずれも申し込みは、スマホなどインターネットのみで受け付けています。そして、少額短期保険会社での扱いが多くなっています。アイアルは住友生命、ニッセイプラスは日本生命の系列です。あえて保険会社本体では扱わずに、系列の少額短期保険で試しているようです。全体的に、入院の可能性が高い期間は給付金が少ないなど、保障はそれほど十分ではありません。それぞれの保障内容が必要性の高いものなのか微妙なものもあります。
ジャパン少短の「子育てシェアリング」は、保険金を必要とする人がいる場合にのみ保険料が発生するというユニークな保険です。
2023.8.5記

