新型コロナと保険

二度目の緊急事態宣言が発令されて3週間。ようやく新型コロナの感染者数が減少傾向となりました。しかし、まだまだ油断はできません。1日の新規感染者数が数千人にもなる状況が続き、新型コロナが身近な病気になってしまいました。感染対策に気を配っていても、いつ感染するかわかりません。突然襲ってくる災いに備えるのが保険商品です。今までも折に触れて、新型コロナと保険商品についてご紹介してきましたが、改めて整理してまとめてみましょう。

最近は、新型コロナの感染を調べるためのPCR検査を行っている医療機関が増えてきました。「△△PCR検査センター」のように、検査を専門に行うところも見かけるようになりました。このような検査機関で、自費で検査をする場合、検査料はおおむね2~3万円となっています。しかし、医師や保健所の指示で検査を受ける場合は無料になります。

PCR検査で陽性と判定され、新型コロナの治療を受ける場合、医療費や入院費用は、原則としてすべてが無料となっています。ただし、世帯年収が1,000万円程度以上となる人については、月額2万円程度が求められます。新型コロナでは長期入院となることは少ないようですので、医療費についてはそれほど大きな負担とはなりません。ホテルでの療養を指示された場合、その費用は公費で賄われますので、金銭的な負担はありません。

このように、新型コロナに感染しても、医療費という面ではあまり負担の心配はありません。ただ、ほとんど症状がない場合でも2週間程度は仕事を休まなければなりませんので、収入面での影響が考えられます。最近では後遺症の影響がさまざま現れていることが知られるようになりました。回復後にも仕事に影響が出ることが心配されます。それに対して、生命保険ではどのようにカバーされているでしょうか。

まず、亡くなった場合に保険金が出る死亡保険について確認します。一定期間だけを保障する定期保険や一生涯を保障する終身保険などがこれに該当します。最近増えている収入保障保険もこれに含まれます。

新型コロナの感染で亡くなった場合は死亡保険金が出ます。死亡ですので当然ですが、新型コロナの場合は保険金が多く出る場合があります。多くの定期保険や終身保険には「災害死亡一時金」や「災害死亡割増特約」などが付いており、事故で死亡した場合は病気での死亡に比べて保険金が多くなっています。定期保険で2倍ぐらい、終身保険では4倍ぐらい金額が大きくなります。事故で亡くなる確率はかなり低いので、保険金を大きくしても保険会社は支障がないのです。この災害の対象に「所定の感染症」が含まれています。コレラやペスト、O-157などを念頭にした扱いですが、新型コロナも指定感染症とされましたので、対象になりました。新型コロナで亡くなった場合は、他の病気に比べて死亡保険金が多いと考えてよいでしょう。

医療保険でも対象になります。多くの医療保険は、入院した日数に応じて「入院給付金」が支払われます。新型コロナで入院した場合も、もちろん対象です。医師や保健所の指示でホテルでの療養や自宅療養となった場合も入院と同じ扱いで、日数に応じて入院給付金が出ます。医師の管理下での療養であることが条件で、保険金の給付には「医師の証明」が必要になります。

ちなみに、別の病気で入院していたものの、病院の新型コロナ対応などで、当初の予定よりも早く退院した場合も、医師が証明した期間については入院給付金の対象になります。

医療保険にも「災害入院特約」が付いていることが多くなっています。事故で入院した場合は、入院日数に応じた入院給付金が増額されます。しかし、感染症については「災害入院特約」の対象になっていません。新型コロナで入院した場合は、他の病気と同じように入院給付金は出ますが、事故での入院のように増額されることはありません。

太陽生命保険が、昨年(2020年)9月に発売した「感染症プラス入院一時金保険」が、新型コロナを保障する保険と話題になっています。これは、同社の保険商品「保険組曲Best」や「入院一時金保険」にプラスして付け加えることができるオプション商品です。事故で入院した場合に一時金が出る「災害入院一時金特約」なのですが、感染症も対象にしています。新型コロナ感染症も含まれていますので、新型コロナで入院した場合に一時金が出るようになります。一時金の金額は、加入の際に設定できるようになっており、最大で20万円まで設定できます。

生命保険での新型コロナの扱いをまとめると、死亡の場合は災害(事故)と同じ扱いで保険金が増額されますが、入院の場合は他の病気と同じ扱いで、多くは増額がありません。新型コロナで医療費はほとんどかかりませんので、医療費の面では心配ありませんが、収入減への備えは別途準備しておく必要があります。

2021.2.2記

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