世帯と扶養はどう違うの?①(介護保険、後期高齢者医療保険)

介護保険では、現役世代の子どもと同じ世帯となるか、別世帯となるかで、介護にかかる費用がかなり違います。
「世帯分離」の手続きをするだけで、負担を大幅に減らすことができます。
一方、別世帯であっても〝扶養〟とすることで、負担が少なくなるものもあります。
この〝扶養〟という概念は、制度によって異なりますので、注意が必要です。
まず、言葉の概念について確認します。
世帯:「居住と生計を共にする者の集まり」となっています。
つまり、「住まい」と「生活費」を一緒にしている、ということです。
夫婦、親子であっても、住まいが別であれば、別世帯となります。同じ建物に住んでいても「生活費」が別であれば世帯は異なります。
学生が下宿している場合、親から仕送りをもらっていても、親とは別世帯となります。
また、同じ下宿の学生や家主とも別世帯となり、世帯主として1人で世帯を構成することになります。
基本は、住民票が一緒かどうかで判断されます。戸籍ではありません。
「住まい」と「生活費」が一緒かどうかを判断して、本人が住民登録をすることで世帯が決まります。
扶養:「自分の力だけでは生活することができない者に対しての生活上の援助」のことで、援助をしている人は扶養者、援助を受けている人は被扶養者ということになります。
適用条件が異なりますが、別居であっても、〝生活上の援助〟を受けている場合は、被扶養者となります。
例えば、仕送りをもらっている学生は親の扶養を受けています。
世帯は別ですが、扶養&被扶養の関係にあります。
具体的には、適用条件を法律で定めており、税金と社会保険で条件が異なります。
次は、制度ごとにどのような扱いになるかを見ていきます。
「世帯」と「扶養」の概念は、制度によって異なります。
制度によって、〝お得〟になることがあるので、あなどれません。
今回は、「介護保険」と「後期高齢者医療保険」について見てみましょう。(次回、健康保険と税金の違いを取り上げます。)

<介護保険>
65歳以上の人の介護保険の保険料は、基本的には本人の「公的年金等収入額」と「合計所得金額」で決まります。
基準の金額に対して、前記の金額によって増減されます。
ただし、減額の場合は「同じ世帯の家族に住民税の課税対象者がいるか」が1つの基準となっています。
そのため、現役世代の子供と同世帯の場合は、本人の収入が少なくても、基準価額よりも少し高い保険料となります。
「公的年金等収入額」は、老齢年金(退職年金)の金額で、遺族年金と障害年金は含まれません。
「合計所得金額」は、収入から必要経費や「給与所得控除」、「公的年金等控除」を引いたものです。
その人の〝利益〟と言ってもよいでしょう。
退職所得(退職金)や申告分離課税の対象である株式譲渡所得も含まれます。

<後期老齢者医療制度の保険料>
一人ひとり、別々に保険料が決まります。
「均等割」と「所得割」があり、その合計が保険料の金額となります。
「均等割」は、基本は一律の金額ですが、「同一世帯の後期高齢者医療保険の対象者」と「世帯主」の「総所得金額等」によって、減額される制度があります。
夫婦の収入はもちろん、世帯主が子供であれば、その収入によっては減額が適用されません。
「所得割」は、本人の「総所得金額等」によって決まります。
「総所得金額等」は、「合計所得金額」から前年からの繰り越し控除を引いた金額のことを指します。
ここでは、さらに地方税の基礎控除額(33万円)を差し引きます。

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