2019年度の健康保険料

2019年の「健康保険料」「国民健康保険料」「後期高齢者医療保険料」はこのようになっています。

① 国民健康保険料

国民健康保険には、自営業者や無職などお勤めではない人が加入します。自治体によって、「国民健康保険」としているところと「国民健康保険」としているところがありますが、どちらも同じです。自治体によって、金額も計算方法も違います。計算方法は以下部分の合計金額になります。

 

 

所得割額

均等割額

資産割額

平等割額

医療分保険料

基準総所得金額×5~10%

2~4万円×家族人数(含む子供)

固定資産税額×10~30%

1世帯当たり1~3万円

後期高齢者支援金分保険料

基準総所得金額×0.5~3%

0.5~2万円×家族人数(含子供)

固定資産税額×2~10%

1世帯当たり5,000~1万円

介護分保険料(40~64歳)

基準総所得金額×0.5~3%

0.5~2万円×4064の人数

固定資産税額×2~10%

1世帯当たり5,000~1万円

※資産割額、平等割額は、設けていない自治体が多い。

 

「所得割額」は収入に応じて、「均等割額」は家族の人数(介護分保険料だけは40~64歳)に応じてかかります。さらに、固定資産に応じて「資産割額」、世帯ごとに均等額を「平等割額」として計算している自治体もあります。なるべく〝平等に〟という工夫ですが、複雑になってしまう点は否めません。世帯単位で計算され、世帯主に対して請求が送られます。

「医療分保険料」「後期高齢者支援金分保険料」「介護納付金分(40~64歳のみ)」に分けて、計算されています。「介護分保険料」は40~64歳の家族がいなければ対象となりませんが、「医療分保険料」と「後期高齢者支援金分保険料」はすべての世帯が対象となります。子供も均等割額の対象です。

具体例で東京都世田谷区と神奈川県横浜市を比較します。10円未満は切り捨てです。

例;夫(45歳)総所得330万円、妻(38歳)パート収入130万円(総所得65万円)、子(12歳と9歳)所得なし。

東京都世田谷区

医療:(330万-33万)×7.25%+(65万-33万)×7.25%+39,900×4人≒398,125円

支援:(330万-33万)×2.24%+(65万-33万)×2.24%+12,300×4人≒122,896円

介護:(330万-33万)×1.76%+15,600×1人≒67,872円

合計588,893円(月額49,074円)

横浜市

医療:(330万-33万)×7.09%+(65万-33万)×7.09%+33,790×4人=368,421円

支援:(330万-33万)×2.12%+(65万-33万)×2.12%+10,160×4人≒110,388円

介護:(330万-33万)×2.13%+13,570×1人=76,831円

合計555,640円(月額46,303円)

 

国民健康保険料の金額は、自治体によって異なります。同じ東京23区でも共通ではありません。全国を見渡すと、高い自治体と安い自治体では、2倍以上もの違いになるそうです。自治体住民の医療費の違いもさることながら、自治体の財政で国民健康保険の運営にどれくらいの〝補填〟をしているかによって差が生じているようです。

前々年度までは、国民健康保険の運営は市区町村でしたが、昨年度から、都道府県と市区町村が合同で運営するようになりました。今までは自治体の判断で、市などの財政で国民健康保険の財政を補填することができましたが、今後は独自の施策が難しくなります。今後は自治体による差は、徐々に小さくなるものと思われます。

 

② 健康保険料

 会社員などのお勤めの人が加入しているのが、健康保険です。会社に健康保険組合がある場合は、その組合が定める保険料率で健康保険料が決まります。健康保険組合がない場合は、全国健康保険協会(協会けんぽ)が定める保険料率が適用されます。40~64歳は、介護保険料分が加わります。

全国健康保険協会の保険料は、都道府県ごとに異なります。今年度でも、上がった県、下がった県と、まちまちです。ここでは、東京都のものを記載いたします。東京都は、40歳未満については昨年と同じですが、介護保険料分が増えましたので、40歳以上の人は上昇しています。2019年3月(4月納付分)より適用されています。

東京都の協会けんぽ 健康保険料率

 

40歳未満と65~74歳(本人負担分)

40~64歳(本人負担分)

年収500万円の場合の年額(40~64歳)

2011年(H23)

9.48% (4.74%)

10.99% (5.495%)

274,750円

2012年(H24)

9.97% (4.985%)

11.52% (5.76%)

288,000円

2013年(H25)

9.97% (4.985%)

11.52% (5.76%)

288,000円

2014年(H26)

9.97% (4.985%)

11.69% (5.845%)

292,250円

2015年(H27)

9.97% (4.985%)

11.55% (5.775%)

288,750円

2016年(H28)

9.96% (4.98%)

11.54% (5.77%)

288,500円

2017年(H29)

9.91% (4.955%)

11.56% (5.78%)

289,000円

2018年(H30)

9.90% (4.95%)

11.44% (5.72%)

286,000円

2019年(H31

9.90% (4.95%)

11.63% (5.815%)

290,750

 

③ 後期高齢者医療保険料

 75歳以上の人は、お勤めであってもそうでなくても、後期高齢者医療保険に加入します。保険料は都道府県ごとに決まっており、2年ごとに金額が変わります。今年度は変更の年ではありませんので、昨年度と同じ金額が継続されます。

金額は、世帯単位で金額が決まるようになっており、「均等割」の部分は、75歳以上の人数を掛けます。同じ家族でも、75歳未満の人は、国民健康保険や健康保険に加入しており、後期高齢者医療保険の対象ではなく、人数に含めません。夫婦でも年齢によってまったく別の保険制度になるわけです。保険料は、原則として年金から天引きされます。

厚生労働省が公表している全国平均の金額を見てみます。以下の表では、1人世帯として金額を出しています。

 

 

保険料率(規定)

所得割+均等割

1人当たりの平均額

(年額)

1人当たりの平均額

(月額)

2010-11年度

7.88%+41,700円

62,988円

5,249円

2012-13年度

8.55%+43,550円

66,833円

5,569円

2014-15年度

8.88%+44,980円

67,585円

5,632円

2016-17年度

9.09%+45,289円

69,424円

5,785円

2018-19年度

8.81%+45,116

70,283

5,857

 

所得割の率、均等割の金額とも、昨年よりも下がっていますが、一人当たりの平均額は上昇しています。これは、〝元被扶養者〟の軽減を小さくしたためです。後期高齢者医療保険制度ができる前は、夫が厚生年金となっている妻などは〝被扶養者〟として保険料がかかりませんでした。後期高齢者医療制度ができてから、75歳以上の人は一律に保険料がかかるようになり、今まで〝無料〟だった人は減額の措置が取られています。徐々に減額は小さくなっており、平成30年4月からは、所得割の減額はなし、均等割の減額は7割から5割へと縮小されています。そのため、一人当たりの保険料額が上昇しているというわけです。

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