認知症と後見制度⑥

「任意後見人」は、裁判所が決めるわけではないので、報酬についても当事者間で自由に決められます。
代理を依頼する内容や財産によって異なりますが、法定後見制度の報酬が目安にはなっています。
もっとも、報酬が発生するのは後見が始まってからのことになり、それまでは基本的にはかかりません。
だから。。。というわけではありませんが、「任意後見契約」とともに、「財産管理委任契約」と「死後の事務の委任契約」をセットで契約することも多いようです。
「財産管理委任契約」は、後見が始まるまで、本人の判断能力がしっかりしている間に、あえて財産の管理を依頼する契約です。
「見守り契約」として、時々様子を見に来てもらうようにするケースもあります。
こうしておけば、本人の判断能力が衰えた兆候を見逃すことなく、適切な対応をしてもらえます。
「死後の事務の委任契約」は、病院への精算や葬儀など、死後のもろもろの手続きをしてもらう契約です。
「任意後見契約」は本人の死亡で契約が終了してしまいますので、死亡にともなう手続きをやってもらうには別な契約が必要となるのです。
特に子供のいない人などは検討に値します。

専門家に依頼すると安心な後見制度ですが、毎月の報酬が必要となり、親族が行う場合でも手間を考えると躊躇してしまいます。
家族が高齢の本人に代わって契約することは日常的に行われています。(本来は許されることではありません。)
実際には、不動産の売買や金融商品の売却のために、必要に迫られて申し立てることが多いようです。
不動産業者や金融機関は、他の親族から苦情が来た時に、申し開きができるようにしておくためです。
金融機関から、普通預金の引き出しはキャッシュ・カードを利用するように言われるぐらいです。
介護保険サービスの契約のために作られた制度ですが、その場合もご家族が代わって契約してしまうことが多いのが現状です。

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