確定申告で給付金はどうするか

確定申告の季節です。昨年はコロナ禍で収入が減少した方も少なくないと思います。給付金や支援金など、いろいろな支援策がありましたが、税金の扱いがまちまちですので、今年の確定申告には注意が必要です。

まず、すべての人を対象に10万円が支給された「特別定額給付金」は非課税となっていますので、確定申告の際に収入に含める必要はありません。サラリーマンの方は、特に手続きをする必要はありません。「子育て世帯への臨時特別給付金」、「新型コロナ感染症対応従事者への慰労金」なども同様です。学生支援緊急給付金をはじめ、学費の補てんとして支給された支援金なども非課税です。本人はもちろん、親も申告する必要はありません。

コロナ禍で勤務先が休業となったにも関わらず休業手当が支払われない場合に、労働者が国に直接申請すると支給される「新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金」も非課税です。ところが、勤務先が支払う休業手当には所得税がかかります。給与と同じ扱いで、勤務先で源泉徴収されていますので、確定申告の必要はありません。

一方、事業主の方は、従業員に休業手当を支給するために、雇用調整助成金を申請していることと思います。これは課税扱いで、「その他の収入」として事業所得の対象になります。もっと収入から経費を差し引いた利益が事業所得ですので、休業手当として支払われていれば、実質的に税金はかかりません。

家賃支援給付金や自治体から支給された感染拡大防止協力金なども、「その他の収入」として事業所得の対象です。これらは売上減少の補てんとして支給されたものですので、売上と同じ扱いになります。もちろん、この金額にそのまま税金がかかるわけではなく、経費を差し引いた利益が赤字であれば、所得税はかかりません。

昨年の3月に小学校などが一斉休校になり、やむを得ず休暇をした従業員に賃金を支払った場合には、国から事業主に「小学校休業等対応助成金」が支給されました。これも同じ考え方で、「その他の収入」になりますが、支払った賃金が経費となりますので、実質的には税金がかかりません。フリーランスの人が休業した場合は「小学校休業等対応支援金」が国から支払われました。この金額も「その他の収入」として事業所得の対象になります。仕事で得た収入ではないので、一時所得や雑所得と思いがちですので、注意してください。同じ収入でも扱いによって税金の対象となる金額が違い、所得税の金額が変わってくるからです。

収入が減少した事業主に対して最大100万円が支給された「持続化給付金」は、人によって扱いが異なります。事業所得者は「その他の収入」として事業所得の対象になります。支給対象の収入を雑所得で申告していた人は、「持続化給付金」も雑所得になります。いずれも経費を差し引いた利益が所得税の対象です。フリーランスの人の中には、発注元から給与として支払われていた人もいます。その場合、「持続化給付金」は給与所得ではなく、一時所得となります。一時所得はその金額から50万円を差し引いて、1/2にした金額が所得税の対象になります。

昨年、Go Toキャンペーンでお得に旅行や食事を楽しんだ方も多いと思います。実は、Go Toキャンペーンでお得になった分も所得税の対象なのです。本来の料金よりも値下げされた額が、一時所得に該当します。もっとも50万円を差し引きますので、まずは心配ないでしょう。ただし、「持続化給付金」が一時所得となる人など、他に一時所得に該当する収入がある人は要注意です。給与所得者の場合でも、給与以外の所得が20万円を超えると確定申告が必要です。一時所得の合計が90万円を超える場合は、Go Toキャンペーンで得した分も含めて確定申告が必要になります。

このように、今年の確定申告は、給付金の種類ごとに個別の対応が必要です。具体的な計算については、最寄りの税務署または税理士にお尋ねください。

2021.2.8記

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