チャートで今後の相場を予想する

過去の為替や株式の動きのことを「チャート」と言います。そして、チャートから今後の動きを予想する見方を「テクニカル分析」とか「チャート分析」と言います。
「過去を見るだけで未来が予想できるのか?」と疑問に思われるかもしれませんが、過去→現在→未来、と時間の流れは続いています。基本的には、今までの流れがそのまま今後も続いていくとの見方をしています。
この分析だけで投資判断をする人もいます。できるだけ、経済状況を考慮に入れないことが、この分析のポイントです。

 

<為替相場>

直近10年間ぐらいの円/ドル相場を見ると、2013年から2015年にかけては「円安・ドル高」に動きました。その後は上下に変動しましたが、徐々動きが小さくなり、この3年ぐらいは大きな動きがなくなりました。日本もアメリカも、それだけでなくヨーロッパも低金利で、各国の金利差が小さくなっています。そんなこともあってか、為替相場はあまり変動しなくなりました。円/ドル相場では、1ドル=110円前後から離れません。この傾向を見る限り、今後も大きな変化はなさそうです。波乱のない、落ち着いた状況が続きそうです。

 

<アメリカ株式>

アメリカ株式といえば、「ダウ平均」が有名ですが、30銘柄だけで合成された指標ですので、より株式相場を反映するものとして、「S&P500指数」で見てみます。(それほど大きな違いはありません。)

一貫して上昇傾向が続いています。これを見る限り、アメリカの株式相場はこれからも上昇を続けていきそうです。ただ、よく見ると、2017年に大きく上昇し、2018年からは足踏みが続いていました。2019年の後半から再び上昇ピッチが上がっています。これはもちろん、トランプ大統領の政策の影響です。大統領に就任したのが2017年の1月。就任早々、大型減税を実施し、景気を刺激しました。米中交渉に歩み寄りがみられると、新たな上昇局面に入りました。今年は大統領選挙の年です。トランプ大統領は、再び減税を用意しているようですが、実施されれば、上昇に弾みがつくでしょう。一方、今までの傾向を見ると、大統領選挙の年はそれほど上昇していないとか。今年前半は好調が続くでしょうが、どこまでそれが続くのかがポイントとなりそうです。株価の上昇が続くと、トランプ大統領再選の可能性が高まります。

 

<日本株式-日経平均株価>

日本の株式相場は、「日経平均株価」と「TOPIX(東証株価指数)」の両方で占います。同じ日本の株式相場を表す指標ですが、算出の仕方によって、違う風景が見えてきます。

日経平均株価は、225銘柄の株価から計算される指標です。一般的にはこちらが使われることが多いのですが、株価が高い一部の銘柄の影響力が強く、日本の株式相場の状況を正確に反映しているとは言い難い面があります。

2013年からは上下を繰り返しながらも上昇傾向が続いています。アベノミクスの効果です。ただ、この2年間は24,000円を少し超えたあたりで打ち返されています。この辺りが1つの〝節目〟になっていると考えられます。今度は3度目のトライです。これを抜けると、もう1つ上のステージに行けそうです。節目を抜く時は、一挙に行くのがポイントです。3月ぐらいまでに24,500円を超えることができれば、後半も期待ができそうです。

 

日本株式-TOPIX(東証株価指数)>

同じ日本の株式相場ですが、TOPIX(東証株価指数)を見ると、少し状況が違って見えます。TOPIX(東証株価指数)は、東京証券取引所第1部の株式の時価総額を比較した指標です。東証第1部すべての株価が含まれていますが、株式の発行数が多い大企業の影響を強く受ける傾向があります。

やはり2013年から上下しながら上昇しています。しかし、2018年の1月からは足踏みしているというよりは、少し下がり気味になっています。最近の上昇でも、昨年の水準と比較すると、まだ低い状況です。動きを見る限りでは、このまま息切れしてしまう心配もあります。

2つの指標の状況を合わせて考えると、日本株式は一部の銘柄は好調だけれども、全体としては報道されているほどには良くない、という状況でしょうか。「ニュースでは株が上がっていると言っているけれど、自分の持っているものは上がっていない」と感じる人が多いかと思いますが、実際にそのような状況になっています。

 

アメリカも日本も、株式相場の状況は、前半は比較的良い状況が続きそうですが、後半には要注意となる可能性があります。ただ、チャートで見る限りでは、大きな波乱の心配はそれほどありません。あくまで、今までの株価の動きからの予想です。

経済状況(景気)では、アメリカも日本も「景気の拡大は続くものの、昨年よりはペースダウンする」との予想が多くなっています。

2020.1.28記

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