まもなく2024年も終わろうとしています。そこで、今回は2024年の経済状況と株価の推移を振り返ってみます。今後の見通しが知りたいところですが、過去を振り返ることで今後の見通しが見えてきます。
まずは、2024年の日本の景気の状況を振り返ります。
今年は1-3月期にマイナス2.4%となり、その後は回復したものの、年間での成長率はマイナス0.2%に終わりました。1-3月期にマイナスになったのは、自動車不正問題のためです。昨年12月にダイハツで認証検査の不正が見つかり、全車種が4カ月間の出荷停止となりました。ダイハツは自動車メーカーの中で大手ではありませんが、その影響は小さくありませんでした。6月にはトヨタやマツダで一部車種が認証不正による出荷停止となりました。7月に定額減税が実施されたにもかかわらず、7-9月期があまり良くなかったのは、この影響と考えられます。
今年は、春闘による賃上げ率が5.33%と31年ぶりの水準となりました。中小企業でも賃上げの流れが続き、物価の上昇に追いつく勢いでした。さらに定額減税も実施されましたので、もっと景気が良くなると見ていましたが、予想外に低迷しました。1月から12月までの1年間でもマイナス0.2%となり、「景気が良い」とは言えません。
前ページの日経平均株価のグラフで、今年の日本の株式相場の状況を見ると
- 1-3月は大幅に上昇した
- 3-6月は下落した後に横ばいが続く
- 7月に最高値42,426円を付けるものの、その後は大きく下落
- その後は持ち直したものの、9月以降は4万円弱の水準で推移
というような動きでした。
後から振り返ると、1—3月は景気が悪かったにもかかわらず、株式相場は急上昇しました。前年(2023年)の景気が回復していたので、「今年は景気が良くなる」との期待が膨らんだようです。(ダイハツの影響はたいしたことはないと考えていたのでしょう。)その後に慎重な見方も出てきましたが、為替相場が円安ドル高の方向に進み、1ドル=161円まで行くと、株式相場も再び上昇し、最高値を付けました。日本政府による円買い介入があり、為替相場が逆の方向(円高ドル安)に進むと、株式相場では暴落が起きました。
為替相場はいったん、1ドル=139円まで円高ドル安になりましたが、その後は戻し、このところは1ドル=150~155円で推移しています。株式相場も9月以降は落ち着いています。株式相場と為替相場は、同じ動きをしているわけではありませんが、お互いに影響はしているようです。
2025年の日本の景気は、大和総研では「ほどほどに良い」状況ではないか、との見方をしています。特に経済を動かす、大きな要素が見えないので、このような予想になっています。特に問題がなければ、株価は上昇していきますが、為替相場の状況を見ながらの動きとなりそうです。
アメリカの株式相場は、2023年11月から一貫して上昇が続いています。途中、ほとんど下がることがありませんでした。こういう状況だと大統領選では現職側が有利となるのですが、今回はトランプ氏が勝利しました。大統領に就任後はトランプ減税の継続(前のトランプ大統領時代に減税をしました。)など、さらに景気拡大策を実行するでしょう。ただ、トランプ氏の政策には危うさも指摘されています。いずれはその影響が出てくることが懸念されています。
2024.12.26記

