安全な資産③

では、預金はどうでしょうか。
預金の場合、金利上昇はメリットになります。
長期の定期預金でなければ、市場金利の上昇に応じて預金金利も上昇します。
しかし、問題は銀行が破たんしないかという問題です。
ギリシャの例を見てみましょう。
ギリシャでは国債の返済が難しくなり、完全なデフォルトではありませんが、金融機関に対して「債務減免の要請」をしました。
金融機関の保有しているギリシャ国債は、50%の減免がなされました。
国債の元金の半分しか返済しないというわけです。
これは金融機関にとっては大きな痛手です。
ギリシャ国債を保有していたのは、ヨーロッパの大手の金融機関が中心で、CDSという債務不履行に備えるための保険もありましたので、銀行がバタバタとつぶれることはありませんでした。

しかし、日本の場合は日本の金融機関がかなり保有しています。
銀行、保険会社は、景気の低迷で企業融資が少なくなり、かなりの資金を国債に振り向けています。
日本国債がデフォルト、あるいは債務減免をするとその影響は小さくないでしょう。
場合によっては預金に影響を与えることも考えられます。
預金保険機構で1,000万円までの預金の元金は保護されていますが、先ほども述べましたように、多くの金融機関が同時に経営危機に陥ってしまえば、すぐに資金は枯渇してしまいます。
保険は、あくまで多くのうちの1つが破たんするような場合に有効なのであって、多くの金融機関が同時に破たんした場合は機能しなくなる可能性が少なくありません。

特に、ゆうちょ銀行は資産のほとんどを日本国債で運用しています。
国債がデフォルトしてしまえば、郵便貯金を返済することができなくなってしまうのではないかとの懸念があります。
ゆうちょ銀行の貯金については、民営化以前に預けた定期貯金などで満期となっていないものは政府が保証し、それ以外は預金保険機構が保証することになっています。
しかし、国債がデフォルトするということは、政府が借金を返済できないわけで、政府の保証も当てになりません。
安全と思われているゆうちょ銀行ですが、意外とリスクは高いのかもしれません。

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