安全な金融資産④

ギリシャは金融機関に対して債務の減免を要請し、2011年10月末のユーロ首脳会議で債務を50%減免することが決まりました。
この債務減免の対象は、法人のみで、個人は対象となっていません。
国債は個人でも買うことができますので、個人で保有している人もいるわけですが、それに対しては減免の対象となっています。
今後、ギリシャが完全にデフォルト状態になれば、個人で保有している分も返済されないことが考えられますが、現状では個人の保有している国債は守られています。

日本で政府が信用不安に陥った場合も、同様の状況が起きることが考えられます。
まず、金融機関、法人に対して債務の減免要請がなされるでしょう。
個人の国債は当面の間は守られるはずです。
金融機関の国債の元本が半分となった場合、はたして預金が守られるかは何とも言えないところです。
特に、資産のほとんどが国債であるゆうちょ銀行については、特別な計らいでもされなければ、貯金の元本を守ることは難しいでしょう。
この段階では個人については、預貯金よりも国債の方が安全だと考えられます。
「個人向け国債」であれば、一定の期日を過ぎると、政府が元本を買い取ることになっています。
個人が保有する国債が守られている、この段階で状況を見て判断することができます。
完全なデフォルトとなる心配があるようなら、政府に買い取ってもらうことができます。
普通の国債なら、そのようなことはできません。
信用不安で国債の価格が下がっているからです。
気がついたときには、元本を大きく下回っていることになります。
「個人向け国債」だけは、政府が買い取りますので、価格下落の心配がありません。
逆説的なようですが、政府の信用不安が起きる心配があるのならば、私は「個人向け国債」で資産を保有することをお勧めします。
危機が発生したときに、対応する時間的な余裕があるからです。
他の資産では価格の急落があり、対応ができないからです。
危機が起きる前に事前に対応するなどということは誰にもできることではありません。

さらに、「個人向け国債」のうち10年物は変動金利となっています。
固定金利の債券でしたら、金利が上昇したときにも、設定された金利は変わらず、資産運用として不利になってしまいます。
しかし、10年物の「個人向け国債」は半年後とに金利が変わります。
日本で金利の急上昇が起きたときは、この国債の金利も上昇しますので、資産運用として不利にはなりません。
もし、信用不安で金利が上昇するような事態となったものの、日本政府がデフォルトするほどの事態ではなければ、そのまま国債を保有していればよいのです。
有利な資産運用になるはずです。

質問はこちらから