日本株、米国株、為替相場の見通し

日本の株式相場は、アメリカの株式相場の動きと、為替相場の動きに大きく左右されます。しかし、影響は受けるものの、それぞれ違った動きをしています。それぞれの経済状況を踏まえながら、個別に予想をしてみたいと思います。まずは日本の株式相場です。

 

【日本の株式市場】

2014年から約8年間のTOPIX(東証株価指数)の動きを見ると、1年半かけて上昇した後、1年間は下落。再び1年半かけて上昇した後、1年かけて下落。その後1年が経過した頃に新型コロナによる急落があり、イレギュラーな動きとなりました。急落の後はまた1年半かけて上昇し、半年ほど下落して今に至ります。

単純にこの繰り返しと考えてはいけませんが、順調にいけば、あと半年ぐらいは下落してもおかしくはなさそうです。

経済面からプラス要因とマイナス要因を挙げてみます。

<プラス要因>

  • 為替が円安ドル高となっており、輸出にはプラスとなっている。
  • 日銀は低金利政策を続行すると公表しており、景気拡大政策を続けている。
  • 企業業績に対して、株価はそれほど高くなく、割安な状態である。

<マイナス要因>

  • ロシアへの経済制裁などで資源価格が上昇している。
  • 円安ドル高もあり、国内でも徐々に物価が上昇してきている。
  • 中国の極端なコロナ対策で、中国の景気が落ち込み、日本への影響がある。

※新型コロナの状況はどうなるか、わかりません。最近は徐々に感染が減少していますが、GWに規制がなかった影響で再び感染拡大となる心配もあります。

<見通し>

しばらくは低迷が続きそうですが、もともとそれほど上昇していませんでしたので、大きな下落もないでしょう。今年秋以降から来年にかけて、再び上昇に向かうのではないでしょうか?

 

【アメリカの株式市場】

アメリカの株式相場NYダウは、リーマンショックによる下落が終わった2009年から一貫して上昇が続いています。あえて言えば、2018年に少し停滞したのと、新型コロナで2020年の春に急落した以外は、約13年間上昇が続き、およそ7倍にまで上昇しました。コロナの感染拡大がなければ、そのままのペースで上昇を続けていたのでしょう。

経済状況から見てみます。

<プラス要因>

  • アメリカは資源国であり、ロシア制裁の影響が少ない。
  • 昨年から比べると経済成長は低下するものの、適度な拡大を維持する。

<マイナス要因>

  • 物価高が続いており、消費が抑えられる。
  • 物価高を抑えるため、政策金利が引き上げられる。
  • 株式相場の上昇が続いたため、企業利益と比べて株価が割高になっている。

<見通し>

アメリカの株式相場は、今年に入ってから下落しています。13年間に及ぶ過剰流動性相場(バブル)が終わったとみる向きもあります。しばらくは下落傾向が続くと思われます。もっとも、今まで上昇した分をすべて吐き出してしまうわけではありません。過去の上昇が続いた後に下落したケースである2000年からのITバブル崩壊を見ると、下落幅は2割ぐらい、下落期間は1年半ぐらいとなっています。

 

【為替相場】

2016年半ばから約5年弱の期間の為替相場の動きを見ると、1ドル=105円から115円の間で推移していました。ところが、今年の3月に一挙にブレイクして、大きく円安ドル高に動きました。為替相場はしばしば、急に大きく動くことはありますが、それでも今までにない、急激な動き方です。こちらも経済的な要因を見てみます。

<円安ドル高 要因>

  • アメリカの金利が上昇し、日本の金利は低いまま
  • アメリカの高金利とドル高の進展で、海外への投資が続く。

<円高ドル安 要因>

  • アメリカはインフレ(通貨価値の下落)で、日本はデフレ(通貨価値の上昇)
  • 円安によって、海外から日本への投資が増えることが予想される。

<見通し>

急激に動き過ぎましたので、ある程度の反動はあるかもしれませんが、しばらくは円安ドル高が続くことが考えられます。アメリカの金利上昇が続くと予想されるからです。ただ、アメリカはインフレが続いており、それは通貨(ドル)の価値が下がっているということでもあります。それに対して日本の円は価値が下がっていません。いずれは、円高ドル安に動く時があると思います。それがいつになるかはわかりませんが、何かきっかけがあると急激に動くのではないでしょうか。

2022.5.12記

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