介護保険サービスは、「居宅サービス」「施設サービス」と「地域密着型サービス」の3つに分類されます。「地域密着型サービス」には、自宅に住んでいる人が利用するサービスと、施設に入居している人のサービスがあります。いずれも、〝規模が小さいため〟に「地域密着型サービス」に分類されているものがあります。基本的なサービスは「居宅サービス」や「施設サービス」と同じなのですが、事業者が小規模なために「地域密着型サービス」に分類されています。サービスの内容は同じでも、こじんまりとした家庭的な雰囲気が特徴です。ここまでは前回ご紹介しました。
今回は、もう1つの特徴で「地域密着型サービス」に分類されているサービスをご紹介します。こちらは、「居宅サービス」や「施設サービス」にはない特徴があります。
- 認知症対応型共同生活介護:認知症の人が共同生活をしている施設です。「グループホーム」とも言われます。共同生活という面では特別養護老人ホームや有料老人ホームと同じです。ただ、認知症の人に特化しており、定員は12名と抑えています。ご本人の能力をできるだけ活用することを主旨としており、できる範囲で家事を手伝ってもらうのが特徴です。〝共同生活〟という部分に力点が置かれています。
- 認知症対応型通所介護:認知症の人に特化したデイサービス(通所介護)です。やはり認知症の人の介護は人手がかかりますので、通常のデイサービスに比べて定員(18名)を抑えているのが特徴です。
さらに特徴的なのが、「定期巡回・随時対応型訪問介護・看護」「(看護)小規模多機能型居宅介護」です。最大の特徴は、料金が定額制になっていることです。どれだけ利用しても、しなくても、1ヶ月の料金は一定となっています。いわゆる〝サブスク〟というやつです。地域密着型通所介護や「居宅サービス」はいずれも、利用した分だけ料金がかかるようになっていますので、自宅で生活している人が利用するサービスでは、特徴的な料金体系です。サービスの内容を見てみましょう。
- 定期巡回・随時対応型訪問介護・看護:1日に何度もヘルパーまたは看護師が自宅に来てくれ、介護をしてくれるサービスです。ヘルパーは、食事時や就寝時などに定期的に地域を巡回して、必要な介護をしていきます。さらに24時間対応で、依頼をすると自宅に来てくれます。
- (看護)小規模多機能型居宅介護:デイサービス、訪問介護(看護)、ショートステイ(施設での宿泊)のどれも利用できるサービスです。料金が定額制ですので、基本は毎日デイサービスに通い、必要があれば自宅に来てもらったり、宿泊を利用したりできます。看護師がいる場合は「看護小規模多機能型居宅介護と」なります。
いずれも、定額制ですので、利用し放題ですが、それは事業者とのお話で、必要な程度の利用となります。これらのサービスを選択した場合は、他の介護サービスは利用できません。介護に関するサービスは、このサービスだけで完結することになります。特別養護老人ホームや介護付き有料老人ホームに入居すると、それ以外のサービスを利用できませんが、それと同じことです。自宅にいながら、さまざまなサービスを利用して生活していくことになります。
- 夜間対応型訪問介護:午後6時から午前8時までの間に利用できる訪問介護です。基本的にはヘルパーが定期的に巡回しながら介護します。それ以外にも、依頼をすると自宅に来てもらえます。事業者によっては、コールセンターでの対応もしてくれます。料金はコールセンターの有無によって体系が異なります。コールセンターがある事業者では定額の月額料金に、訪問ごとの料金が加わります。定額制と利用ごとの料金を組み合わせた形です。コールセンターがない事業者は定額制となります。
このように、地域密着型サービスには、小規模であるという以外にも、「居宅サービス」や「施設サービス」にはない特徴を持ったサービスがあります。利用できるのはお住いの市区町村の事業者に限られますが、サービスを行っている事業者がいるのであれば、ぜひ検討したいものです。
2022.8.31記


