「三本の矢」のうち、「機動的な財政政策」については、財政再建を考慮に入れながらも、ある程度は公共投資を増やしていこう、という考え方です。
〝考慮に入れながらも〟とはいっても、支出を増やせば財政再建が遅れるのは否めません。
実際、平成25年度予算案では公共投資を15%増やし、予算規模も2兆円の増加となりました。
ただでさえ、政府の借金が多い中、これ以上増やしても影響がないのか、心配されるところです。
大胆な金融緩和策で、日銀は日本国債を積極的に購入していきます。
1ヶ月の新規国債発行が10兆円のところ、7兆円を日銀が購入することになります。
こうなると、目的は違ったとしても、結果的に政府の赤字を日銀で補てんしているような状況となります。
「政府がお金を使いたいために、お金を増刷している」と、海外から見られると、日本国債、そして日本円の信用が失われる可能性もあります。
南欧諸国のようになると、一挙に金利は上昇し、株式相場も暴落する事態になりかねません。
そのような事態になることを心配している専門家も少なくありません。
幸い今のところ、国債が暴落する気配はありませんし、海外でも日本政府の信用度が上がっています。
アベノミクスで景気回復⇒企業業績の回復⇒政府の税収増加⇒財政赤字の縮小
という流れが期待されています。
三本目の矢「民間投資を喚起する成長戦略」が何を意味するのかははっきりしません。
日本経済再生本部を設置し、産業競争力会議を開催していますが、具体的な内容はこれから議論されるようです。
規制緩和で新しいビジネスが生まれるのを促すのかとも思いますが、明確に規制緩和と言っているわけではありません。
注目されていた解雇規制の緩和は見送られることになりました。
TPPへの参加を決めたことは、この分野での方向性を打ち出したといえるでしょう。

