当面の相場予想 2020年6月

3月に安値をつけてからは、日本、アメリカとも、株式相場は上昇が続いています。

一時は外出禁止や自粛となり、経済活動はほぼマヒ状態でしたが、先進国ではようやく感染拡大が収まりつつあり、徐々に正常な状態に戻ってきています。それを見越して、日経平均株価はコロナ暴落前の94%まで、NYダウは9割程度まで戻ってきました。

下落していた期間は、ほぼ1ヶ月強です。

でも、本当にコロナの影響はこの程度で終わりなのでしょうか?

上と左のグラフは、2000年のITバブル崩壊、2007年のリーマンショックとその後の回復過程を、日経平均、NYダウで、それぞれ比べたものです。

暴落前の水準に戻るのに、NYダウは5~6年を要しています。日経平均は、リーマンショックの後は8年近くを要しました。ITバブルの崩壊の後は、前の水準まで戻ることなく、次のリーマンショックに見舞われました。もちろん、前と同じである必要はありません。ITバブルの崩壊やリーマンショックに比べて、新型コロナの影響は小さかったと考えることもできます。(そんなふうには思えませんが。。。)

感染拡大が収まれば、経済活動は再開します。最悪の時期から見れば〝改善〟するわけです。しかし、以前と同じように戻るというわけではありません。「新しい生活様式」という言葉もあるように、生活スタイル自体が変わろうとしています。その変化によって需要が増える企業もありますが、多くはダメージの方が大きいでしょう。そういうことも考えると、今の株式相場の回復は早すぎるように感じます。

「株式相場は半年先を読む」と言われますが、それにしても株式相場の回復は、経済の実態よりもかなり早く、このところは急ピッチで上昇しています。

その上昇を支えているのが、中央銀行による大量の資金供給です。コロナで相場の暴落が発生し、どこも直近に資金供給量を拡大していますが、アメリカの拡大はとてつもない規模です。

中央銀行から供給された資金は、売上が落ちた企業の資金繰りにも使われますが、あり余った資金は株式市場に流れ込みます。今の相場上昇は、今後の景気回復を見込んだというよりは、行き場をなくした資金が流れ込んだ結果といえるでしょう。

株価の上昇が先行しても、企業の業績がすぐに回復して、それに追いつけばまだよいのですが、そうならなければ、いずれ株価が修正されることになります。「新しい生活様式」が定着するようだと、業績を拡大させることは難しいのではないでしょうか。

その中で、業績を伸ばしていくと考えられるのは、インターネット関連企業です。この数カ月で、テレワーク、ネットショッピングなどを多くの人が経験しました。「新しい生活様式」が定着するほどに、インターネット関連は恩恵を被ることになるでしょう。

すでに、これらの企業の株価は上昇しており、新型コロナによる暴落前の水準を超えています。しかし実態(企業業績の拡大)を伴った株価の上昇ですので、金余りによる〝バブル〟ではありません。GAFAMは、グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップルにマイクロソフトを加えたものです。5社の株価を合わせると、アメリカの株式市場全体の平均(S&P500)と比べても、かなり上昇しています。それを見ると、「上がりすぎ」のような気もしますが、けっしてそのようなことはないでしょう。業績を伴っての上昇だからです。

株価が上昇したとしても、それが実体(企業業績)を伴うものであればさらに期待ができますが、ともなっていないものであれば注意して見なければいけません。GAFAMに限りませんが、「新しい生活様式」でメリットを受ける企業を見極めながら投資していくことが大切です。

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