最後は、〝通貨の価値〟による要因です。
これが、為替相場の見通しの核心です。
⑦ 長期的には、現在の水準は円安過ぎる。
現在は1ドル=108円前後。
4~5年前と比べると〝円安〟だが、かつては1ドル=200円以上でした。
「長期的に見れば〝円高〟ではないのか」との声が聞こえてきそうです。
確かに、数字だけ見れば〝円高〟になっています。ただ通貨の価値が変わっていますので、その点を考慮する必要があります。
長期的には、為替相場は〝お金(通貨)の価値〟を反映して決まります。
アメリカはインフレが続いていますので、通貨(ドル)の価値は徐々に下がっています。
日本はデフレで、通貨(円)の価値は逆に上がっています。
その結果、長期的には〝円高ドル安〟に進んでいくのが、本来の姿です。
アメリカと日本の通貨の価値の変化から考えると、現在は1ドル=93円ぐらいが妥当な水準だとのことです。
よって、このぐらいまでは〝円高ドル安〟になってもおかしくありませんし、ちょっと行き過ぎて 1ドル=80円ぐらいまで行っても不思議ではない、と見ています。
最後に、「数年後には大幅な〝円安ドル高〟となる」予想の根拠です。
それは「通貨の価値(物価水準)」の変化です。
この30年間は、アメリカのインフレと日本のデフレが続いていました。
そのため、長期的には〝円高ドル安〟に動くのが自然な姿でした。
投機的な資金の動きなどが影響して、短期的にはさまざまな動きがありましたが、30年という長期で見ると、〝円高ドル安〟に推移したのは確かです。
ところが、これからはまったく逆の動きとなるかもしれないというのです。
日本でハイパーインフレ(通貨価値の大幅下落)が起きる可能性があるからです。
現在、日本銀行は大量に資金(円)をばらまいています。
今はまだあまり変化がないのですが、つもり積もって、ある時突然に、雪崩のような円の下落(外貨は上昇。物価も上昇)となる可能性は十分にあります。

