預貯金と同じで、債券の利子には20%の税金がかかります。
ところが、債券の売却益(値上がり益)は、非課税となっています。
債券とは、借用証書を流通できるようにしたものです。
100万円の債券が発行されると、購入者は100万円を払い、毎年利子を受け取ります。
そして、5年後や10年後の満期に元金の100万円が戻ってくるようになっています。
ただ、途中でお金が必要になった場合に、全くの他人に売却をすることができます。
その後は、途中で買い取った人が利子を受け取り、満期には元金の100万円を受け取ります。
満期になれば、100万円が戻ってくるのですから、本来の価値は100万円です。
しかし、途中で売買される場合は、その時の金利情勢などで債券の価格も動きます。
株式のように大きくは変動しませんが、それでも満期までの期間が長いものはある程度上下します。
途中で、101万円で売れたとしたら、1万円は債券の売却益です。
買った人は満期に100万円しか返ってこないのですが(償還差損)、利子が良ければ、それでも得をしますので、高くても売買は成立します。
逆に、98万円でしか売れなかったら、売った人は売却損ですが、買った人は満期に100万円を受け取れるので、2万円の償還差益が生じます。
この、途中売却の売却益や満期まで持った場合の償還差益には、税金がかかりませんでした。
株のように大きく動くわけではないので、利益をなかったことにしていました。
その代り、売却損や償還差損が生じても、他の利益と相殺して、所得税を減らすこともできません。
平成28年から、債券の売却益や償還差益にも20%の税金がかかるようになります。
(所得税15%、住民税5%)
そして、売却損や償還差損となった場合には、他の利益と相殺できるようになります。
これは他の債券による利益だけでなく、債券の利子はもとより、株式の配当、売却益とも相殺できます。
また、株式で売却損となったら、債券の利子や売却益(償還差益)とも相殺して、少しでも税金を安くすることができます。
債券による収益(利子と売却益・償還差益)と株式の収益(配当と売却益)を一体として考え、金融取引に対して税金をかけよう、という考え方による改正です。
債券の利子については20%が「源泉徴収」されますので、取り立てて手続きは必要ありませんが、債券の売却益・償還差益は、株式や投資信託の利益・損失と合算して、申告をする必要が生じます。
特定口座での売買ならば、金融機関で計算・税金の支払いをしてくれます。
平成28年からは、債券の購入にも特定口座を使うことになりそうです。

