NISAとは③

では、NISAのデメリットについて、代表的なものを説明します。
まず、株、ETF、REITの配当は、「株式比例配分方式」でなければ非課税となりません。
配当の受取の方法には、他に「配当金領収書方式」(郵便局で受け取る)と「登録配当金受領口座方式」「個別銘柄指定方式」(いずれも指定した銀行口座に振り込まれる)がありますが、これらでは非課税となりません。
NISA口座で「株式比例配分方式」を選択すると、課税される特定口座で「配当金領収証方式」となっている株式も「株式比例配分方式」に変わってしまいますので、確認が必要です。

もう1つのデメリットは、今まで保有している証券を、NISA1口座に入れることはできず、新たに買い付けなければならないということです。
1年間に100万円の投資を5年間続けると、500万円にもなります。
500万円もの投資を、5年間という短い期間に集中することが得策かどうかは、市場環境次第です。

NISAの最大のデメリットは、損失となった場合に一般の口座よりも税制面で不利になってしまうことです。
株式などを損失で売却した場合は、他の売却益と相殺して、売却益にかかる税金を少なくすることができます。
特定口座であれば、金融機関が計算してくれますので、手間もかかりません。
さらに、配当も損益通算の対象になります。
NISA口座では損失で売却した場合も、「損失がなかった」とみなされます。そのため、損益の通算はもちろん、翌年に損失を繰り越すこともできません。
さらに、5年の非課税期間が経過して、値下がりしたままの株式や投資信託を一般の口座に移す際、移した時の時価がその商品の「新しい買値(簿価)」となってしまいます。
その後に値上がりして、買った時の価格に近づいたので売却すると、「新しい買値」との差額に20%の税金がかかります。
NISA口座で購入したために、かえって税金が多くなってしまった、ということが起こり得るのです。
NISAは、値上がりを前提とした減税策ですので、損失の場合は逆に増税となってしまいます。

では、NISAは使うべきか?
と聞かれれば、やはり積極的に利用した方がよいでしょう。
20%の税金がゼロになるのは魅力的です。
ただし、
①100万円の枠にこだわらず、市場環境を考えて購入する。
②5年という期間にこだわらずに、値上がり益が取れるタイミングを逃さずに売却する。
という点が利用するためのコツになるでしょう。
配当・分配金よりも値上がり益の方が大きいものです。
配当・分配金の非課税を惜しんで売却するタイミングを逃すと、値下りのまま非課税期間が終了してしまいます。
5年という期間は、「そのうち上がる」というほどには長くはありません。

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