40年続いたトレンドの終焉!?

アメリカの10年国債の利回りは、1981年からずっと下落が続いています。途中で上がることもありましたが、傾向として金利は40年間も下がり続けていました。2020年にはほとんど0%に近づき、「金利は消滅した」とまで言われました。

ところが、今年になってからは急上昇しています。まだまだ以前から比べれば低金利ですが下落のトレンド(流れ)から脱却したような印象です。脱却が本物であれば、今年は40年間続いたトレンドがいよいよ終わる分岐点となります。

一方、アメリカの株式相場は、第2次オイルショック後(1980年代前半)から上昇ペースがアップしています。経済成長による面もありますが、金利が低下して、株式市場にお金が流れ込んだのも原因です。「だから株式相場も40年間続いた上昇が終わる」とは単純には言えません。ただ、今まで「追い風」の中でレースをしていたのが、「向かい風」になっているのは確かです。向かい風をものともしない力強い成長が続けば上昇は続きますが、成長力が弱ければ、上昇するのは難しいでしょう。

アメリカはまだ好景気が続いていますが、景気後退に陥る可能性が取りざたされています。アメリカの中央銀行であるFRB(連邦準備理事会)は、景気後退に陥ることよりも、今は物価上昇を抑えることに必死になっています。そのためであれば、景気が後退してもやむを得ないと考えているようです。

アメリカの株式相場は今年の始めから下がり始め、すでに24%下落しています。2年前に新型コロナの感染拡大で相場が暴落した際には24%下落した後に再び上昇し始めました。それを踏まえると、そろそろ再び上昇に向かってもおかしくない水準です。景気後退に陥らないのであれば、ここが転換点になるのではないでしょうか。しかし、景気後退に陥るのであれば、さらに下落してもおかしくありません。リーマンショックの下落では、約57%も下落しています。私は来年のアメリカ経済は景気後退に陥る可能性が高いと考えています。金利上昇⇒景気後退⇒株価下落の流れが続く可能性があります。

 

日本経済については、①日本銀行が低金利を続けると明言している、②円安ドル高で輸出がしやすくなっている、③日本の株式は、企業利益に比べて割高ではない、などの理由で、アメリカに比べるとそれほど下がっていません。ただ、日本も欧米ほどではありませんが、物価が上がり始め、景気にも影響を与えそうです。今はまだ物価上昇率が2.0%ですが、10月に値上げが相次いでいます。10月の統計では驚くような数値になっているのではないかと思います。(11月下旬発表)

アメリカの株式相場が下落すると、日本の株式相場も引っ張られますので、当面は要注意です。しかし、日本の状況はそれほど悪くはありませんので、しばらくの間は一定の範囲での上下を繰り返すボックス圏相場になると見ています。

2022.10.12記

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