1月7日に2回目の緊急事態宣言が発令され、現在もまだ続いています。飲食店は午後10時までとなり、外出自粛も求められています。第1回目ほどには厳しい要請ではありませんが、それでも景気にはマイナスです。1-3月期は再びマイナス成長に陥る可能性があります。
にもかかわらず、株価は上昇を続けています。日経平均株価は、2月15日に30年ぶりに30,000円に到達しました。
上昇の要因は、
- ワクチン接種で新型コロナが収束し、景気回復が期待されること。
- 「超金融緩和」で、金余りのマネーが株式相場に流入していること。
と考えられます。
これは日本だけの現象ではありません。アメリカでもヨーロッパでも、現状ではまた新型コロナの感染者数は増えており、外出禁止などで経済的にも混乱が続いています。しかし、株式相場は上昇を続けています。最近ではアメリカでも、スマホを使って気軽に株式投資をする個人投資家が増えており、株式投資がブームになっています。一時はバブル崩壊で暴落したビットコインが再び急上昇しています。
こうなると、「今の現象はバブルではないか」「近いうちにバブルが弾けて暴落するのではないか」と心配になります。確かに、今は「超金融相場」の状況です。新型コロナの感染が広がった昨年に、日米欧の中央銀行は今までにない金融緩和を行い、大量の資金を供給しました。しかし、先行きが不安なため、設備投資には回らずに、株式市場に資金が集まっているわけです。
では、この先はどうなるでしょうか? ここからは私の予想です。
まず全体的な動きでは、当面はアメリカ中心に株式相場の上昇は続くと思います。アメリカ、ヨーロッパ、日本の中央銀行は、まだ金融緩和を続けていく意向です。株式だけが上昇しているという問題点は、中央銀行でも認識していますが、景気を冷え込ませないためには、これしか手段がありません。そのため、当面は「超金融相場」が続くでしょう。そうなると、
- 実際の経済状況にかかわらず、株式相場は上昇を続ける
- 業績の良い業種、悪い業種にかかわらず、どんな株でも上がっていく
- 株式だけでなく、金などの商品相場や不動産も上昇する
という状況になります。要するに、「何でもいい」という状態です。
そして、新型コロナの収束によりますが、今年中には景気も回復していき、企業業績とともに株価が上昇する「業績相場」になっていくでしょう。そうなれば、もう一段の上昇も期待できます。最近は上昇ピッチが速いので、少し調整(下落)があるかもしれませんが、そこは買い増しのチャンスでしょう。
では、いつまで上昇が続くのか? バブル気味で上昇した相場が下落に転じるのは、中央銀行が金融引き締めを始めた時です。今までは、金利引き上げがなされた時でしたが、今は中央銀行が国債や株式を購入する「量的緩和」を行っていますので、それを止めた時となるでしょう。「テーパリング」などと言われています。中央銀行がテーパリングを始めるのは、①景気回復で雇用が改善した時、あるいは②市中の金利が上昇した時、です。
新型コロナが比較的早くに収束し、景気回復が早く進むと、雇用の改善や金利の上昇も早まります。すると、中央銀行のテーパリングが早まり、株価が下落に転じるのも早まります。新型コロナの収束が順調に進めば、今年の秋以降からはそろそろ注意した方がよいでしょう。
逆に、新型コロナの収束に手間取り、景気回復が遅れると、中央銀行はテーパリングを実施できません。場合によってはもう一段の金融緩和が必要になるかもしれません。そうなれば、株価の上昇はさらに続きます。この場合は来年も上昇が続くと思われます。つまり、回復が思わしくない方が、株価の上昇が続くのではないかと考えます。
実は、最近アメリカの金利が上昇し始めています。ワクチン接種が進んでいるのと、バイデン新政権で財政拡大が見込まれるためです。日本の株式相場もアメリカ次第の部分がありますので、アメリカの政治・経済状況に注目しておく必要があります。
「金融相場では何でも上がる」と書きましたが、それでもやはり、内容の良いものに投資しておく方がよいでしょう。「業績相場」に移行したら、業績の良し悪しで株価の明暗が分かれます。市場で選ぶとすると、①中国、②アメリカ、③日本 でしょうか。最近は日本の株式もかなり上昇していますが、中国、アメリカの経済状況と比べると見劣りします。
銘柄では、やはりインターネット関連株、電気・電子部品メーカーを中心に選びたいものです。ご覧のように新型コロナの影響は業種によって著しく異なります。商業・サービス業は大打撃を受けていますが、インターネット関連や電気・電子部品などはコロナのおかげで好業績となっています。
2021.2.16記

