グリーン住宅ポイント(後半)

一定の省エネ基準に該当した、住宅の新築や購入をした場合に、ポイントがもらえ、それで商品を交換したり、追加の工事に充当できる制度が、グリーン住宅ポイントです。

どのような条件かは、前回ご紹介しました。

簡単に振り返りますと、対象になるのは

  • 新築住宅の建築・購入:条件によって30~100万ポイントがもらえます。
  • 中古(既存)住宅の購入:15~45万ポイント
  • リフォーム工事:30~60万ポイント
  • 賃貸住宅の建築:1戸あたり10万ポイント

いずれも、省エネの効果が高い工法がなされた必要があり、詳細については、工務店や不動産会社に確認するのがよいでしょう。

工事や購入の契約は昨年(2020年)12月15日から今年(2021年)の10月31日までのものが対象で、ポイントの申請は今年(2021年)の3月29日から10月31日までにする必要があります。期間が短いので、注意したいです。

さて、これによって取得したポイントは、「商品交換」または「追加工事」に充てることができます。交換する商品、追加工事のポイントの範囲内であれば、無料で利用することができるわけです。取得も利用もポイントで表示されますので、一概には言えないのですが、1ポイント=1円相当と考えてよいでしょう。そうすると、新築住宅の建築・購入では最大で100万ポイントまでもらうことができますので、これは大きいですね。ワクワクしてきます。

商品交換では、どんな商品があるのでしょうか。商品は、グリーン住宅ポイントのサイトで紹介されています。

グリーン住宅ポイント「交換商品を探す」

ポイントを得るための住宅の要件が、省エネ性能となっているなど、さまざまな要件がありましたが、交換できる商品にも、政策的な要件に適合したものとなっています。次の分野の商品が対象です。

①「新たな日常」に関する商品、②省エネ・環境配慮に優れた商品、③防災関連商品、④健康関連商品、⑤子育て関連商品、⑥地域振興に資する商品

とはいえ、いちおう政策的な理由があればよいようで、実際はかなり幅広く、いろいろな商品があります。

パソコン、テレビなどの家電製品、家具、雑貨・日用品、アウトドア用品、食料品、ベビー用品などが対象になっています。カバンや衣類、あるいは食料品や酒類などもあり、どの分野にどうやってこじつけたのか。。。と思ってしまいます。

ポイントを得るのは、自宅の建築・購入をした人ですから、新しい生活にともなって必要となるものが人気ではないでしょうか。家具や照明器具、家電製品などはありがたいですね。食料品などは、余ったポイントを活用するのに使われているのでしょう。

ポイントは、追加工事の費用に充当することもできます。こちらも、政策的な要件に適合したものとなっており、①「新たな日常」に資する工事、②防災に資する工事、の2分野が対象です。

①「新たな日常」に資する工事には、ワークスペースの設置、防音設備の設置、換気設備の設置、菌・ウイルス拡散防止装置の設置、家事負担軽減に資する工事、などが対象です。新型コロナウイルスの発症以降、リモートワークや感染対策が求められるようになりましたが、それにあった設備の設置がポイントでできます。

②防災に資する工事では、蓄電池の設置、貯水システムの設置、屋根瓦・窓ガラスの飛散防止、家具固定器具の設置などが対象です。最近の自然災害の増加に対応する工事です。

追加工事の場合は、対象住宅の建築やリフォームによるポイントの取得のみならず、ポイントによる追加工事も、工務店で手配してくれます。

おそらく、自宅の建設をお願いした工務店から「今回のご依頼であれば、防音工事を無料で追加できますよ」というような案内があるかと思います。自宅の建築やリフォームをする人であれば、手続きのわずらわしさがないこともあり、追加工事の依頼をする人が多いかもしれません。ただ、その工事が必要なのかどうかを再度吟味し、商品交換も検討して見て、魅力あるものを選ぶようにしたいものです。

問い合わせ先:グリーン住宅ポイント事務局 TEL.0570-550-744

2021.6.30記

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