災害と現状維持バイアス

先日の西日本での豪雨では、死者・行方不明者は200名以上もの大きな被害となりました。
地震によるものを除くと、昭和
57年以来の規模です。

75日の時点で、「記録的な大雨となる」と気象庁が異例の記者会見をしていたにも関わらず、その日に首相をはじめ、防衛大臣などが〝飲み会〟をしていたとのことで、批判を浴びています。
その様子を写真付きでネットに公開していた議員は、〝危機管理の専門家〟を自任していたそうですからあきれます。
(ちなみに、野党の幹部も別のパーティーに出席していたとのことで、追及も中途半端に終わりそうです。)
「この時点では、これほどの被害になるとは思わなかった」という人もいますが、異例の記者会見での警告がされていたのですから、言い訳にはならないでしょう。

「現状維持バイアス」という言葉があります。
誰でも「現状の状態が続く」という予想をしがちな傾向があります。
危ないサインが出ていても、どうしても、「たいしたことはないだろう」と過小評価、あるいは無視をしてしまうのです。
災害が発生しても、なかなか避難をせずに、逃げ遅れてしまう人は少なくありません。
早めの避難が大切ではありますが、いつもそうしていると「避難をしたけど、なんともなかった」ということが続いてしまいます。
何もないと(その方がいいのですが)、わざわざ避難をしたことがばかばかしくなってしまいます。
しかし、それでも早めの避難を続けることが大切なようです。

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